上野・御徒町エリアは「リトル・アジア」と言われるほど多国籍な食文化のるつぼ。中国料理に韓国料理、その他インドやベトナムなどアジアの各国の料理専門店が軒を連ねています。そんな御徒町から仲御徒町を抜け、新御徒町へと続くエリアに地域の人々がひっきりなしに訪れる人気タイ料理店があります。
台東区台東4丁目にある「はすの里」。2015年の開業以来、地域住民や近隣への勤め人が舌鼓を打つ、人気のタイ料理店です。最近ではその評判を聞きつけて、遠方からの訪問客も増えているのだそう。「20年前からタイでビジネスをしていて、タイと日本で食べ続けてきた自分の舌を信じて、私自身が食べたいと思える味を提供しています」(オーナー)オーナーとシェフの間では幾度となく味の調整が繰り返され、その味は常に進化を続けています。
例えば、プーニムパッポンカリー(揚げソフトシェルクラブ半熟卵とカレーソース)はとろりと滑らかな口当たり。「日本は卵を生食できる国ですから」とタイよりも卵をレアに、やわらかく仕上げるよう心がけているのだとか。
ソムタムに使うパパイヤは宮古島産の味わいがクリアで甘味の強いものを選び、ポーピアクン(海老のまるごと春巻き)は海老をまるまる一匹に、豚と海老のすり身を加えています。
国内のタイ料理店ではあまり見かけることのないステーキゲンキョウ(グリーンカレーソースのステーキ)はカレーソースを煮詰めるなどしてステーキ肉に負けないよう、味の骨格を太く仕立てています。
タイ料理の味の奥深さを伝えるため、様々な工夫を続ける「はすの里」。今日も店は地域コミュニティの家族や友人たち、それに店の評判を耳にして訪れたカップルで満席でした。
取材店:はすの里
東京都台東区台東4-3-1
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13181146/