まだ外食の先行きが不透明だった3年と少し前、渋谷区幡ヶ谷の新築ビルの2階にタイ料理店「ミャオミャオ」がオープンしました。食通が集う幡ヶ谷エリアで瞬く間に評判店への階段を駆け上りました。この店が人々を惹きつけた理由はどこにあったのでしょう。
2022年1月、京王新線の幡ヶ谷駅からほど近い、甲州街道沿いの新築物件の2階にタイ料理店がオープンしました。歩道に面したエレベーターで2階に上がると、ランチ時は14時になっても活気にあふれ、夜は閉店直前までお酒を嗜む客の楽しげな声が聞こえてきます。鍋を振るのはオーナーの宮尾祐平シェフ。22歳当時から10年以上、三軒茶屋や恵比寿でタイ料理店を手掛けた後、「ミャオミャオ」で独立。当時もいまも心がけているのは「ちゃんと丁寧に作ること」。卵焼きなら外側は香ばしい焼き色をつけ、内側は半熟に近いミディアムレアくらいの焼き加減に仕上げます。気候も文化も違う日本の町場の飲食店である以上、現地の料理の再現に拘泥することなく、日本の客の求める味を探りながら、料理の本質を捉えた調理を施す。酒はシンハーなども置いていますが、クラフトビールからナチュラルワイン、さらには自家製の薬膳ハイボールも数種類あり、飲み比べるのも楽しいもの。
実はオーナーシェフの宮尾さんと、サービスを務める田所祐亮さんは服飾専門学校時代の同期。そんな頼感に満ちた雰囲気も、店を前進・成功させる秘訣なのかもしれません。
取材店:タイ料理ミャオミャオ
東京都渋谷区幡ヶ谷2-1-4 ACN 幡ヶ谷ビル 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131807/13267611/