様々なアジア料理店が立ち並ぶ町、三軒茶屋から北西に伸びる世田谷通りの真新しいビルに7月15日、タイ&ベトナム料理の新店がオープンしました。
世田谷通りに出現したSAN-CHAOの正体とは?
「SAN-CHAO」は世田谷区内で居酒屋やワイン食堂など7店を展開する『イナセヤ』グループの8店舗目。実は店長の唐沢孝明さんは、モンスーンカフェなどを展開するグローバルダイニングの卒業生です。「10年間、モンスーンカフェでタイ料理やベトナム料理などのアジア料理を作っていたんです。その後、2年間のイタリア料理店を経て、イナセヤグループに入りました」と唐沢さん。
実はこのタイミングでタイ&ベトナム料理店をオープンした背景には人手不足もあったとか。昨今の人手不足は深刻ですが、イナセヤグループではベトナムなどアジア圏の採用に力を入れていて、昨年ベトナムで技能研修を実施したときに、ベトナム食の魅力を再確認。タイ&ベトナムを中心としたアジア料理店の開店プランが具体化したのだそう。「人材が確保できたのが大きいですね。技能実習で応募してくれたベトナムの方もここで働いてくれています。技能実習で訪れるたび、現地の味を確かめてSAN-CHAOの味のベースを作っていきました」。
味の土台は週に2回ひくスープ。鶏ガラと牛骨、玉ねぎにパクチーの根のほか、フレッシュオレンジの皮や八角で複雑味を演出。カオマンガイはそのスープを弱火にかけて鶏肉をゆったりと茹でたもの。加熱した鶏肉の自然な食感を重視しています。「タイ料理ははっきり辛く、甘くて酸っぱい。ところがベトナムは全体にやさしい味わい。そのためうちのベトナム人スタッフはタイ料理の辛い味つけを覚えるのは大変そうです。一方でベトナム料理の味を決めるときには現地の味が体に染み込んでいるのは助かります」。
人材確保から味作り、スタッフの能力の活用まで、すべてをつなげる思考でオープン間もない今もオペレーションは改善され続けています。
取材店:はすの里
東京都台東区台東4-3-1
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13181146/