青果物・加工品の輸出事業
物流と品質管理
自社選果場
リテール店舗の規格に
合わせたパッキングのために
現在の日本の青果物流通は、箱の仕様や容量が産地ごとに違うなど、生産地(JAや生産法人)で定められた規格に起因する課題を抱えています。そこで当社は、買う側・売る側の双方にメリットをもたらす事業創出を目指し、川上から川下まで自社でトータルに管理する物流スキームを構想。2024年3月より、自社選果場の操業をスタートしました。ここを物流拠点とすることで、「リテールパッケージでの荷造り」で現地販売先の負担を軽減。同時に国内産地の人手不足にも対応しています。
産地パートナー開拓のみならず、自社で倉庫を持ち、自社で商品を選果し、輸出先国ですぐに店頭販売できるようにパッキング。この一連のフローを自社管理下に置いたことでこれまでの業界常識を覆す物流生産性を実現しました。
POINT 1
海外で求められるインフラの構築
海外で日本産品を販売する上で、日本では常識となっている規格・サイズでは通用しないことが多々あります。
マーケットインの考えでリテール側の求める規格や納品形態を熟知し海外へ商品をお届けします。
POINT 2
輸出産地化構想の強化
海外へ販売するために生産者と共に農産物を作り上げます。 現在、各国様々な検疫基準があり、日本の慣行栽培基準では輸出できない国もありますので、「土」から入り込み生産者と共に「輸出用の生産」を実行していきます。
鮮度保持コンテナ
品質を落とさず運ぶ
インフラを完備
当社では青果物の輸出を始めるにあたって、海上輸送と航空輸送に関する調査を行い、リーファーコンテナ*や、リーファーコンテナ*の一種であるCAコンテナやエチレン分解機能などを搭載したSCPコンテナによる試験的な輸出を複数の品目で実施。その結果を受け、輸出品目ごとに適したコンテナを採用することで輸送コストとロス率を計算、日本の青果物のグローバル戦略に不可欠な鮮度保持の物流インフラを築いています。
*冷凍・冷蔵貨物の輸送に使用される特殊コンテナ
CAコンテナとは
窒素ガス発生装置等を装備した特殊冷蔵コンテナ
温度だけでなく酸素と二酸化炭素濃度を調整し青果物の貯蔵期間を延長。航空輸送に比べ時間を要する海上輸送でも鮮度を保持した状態で青果物を輸送できます。
※いちご、トマト、なす等は不向き
CAコンテナによる品質管理
青果物の品質低下の主な原因は「呼吸」。
呼吸を抑えることで品質向上を実現できます。
輸出先での品質管理
厳格な管理体制で
鮮度維持をとことん追求
海外への青果物の輸出は、現地での着荷状態の確認や品質管理が行き届いていないことも多く、それがロス(廃棄)につながってしまうケースがあります。
当社では、タイにおいてはバンコク支社が着荷状況を確認。検品してレポートにまとめ、問題があれば出荷時の改善策を日本に提案しています。さらに保管は最新設備の冷蔵倉庫で行い、店舗への出荷時には再検品。コールドチェーンが確立しており、日本輸出時から店頭に並ぶまで暑い外気に触れることがありません。